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やってみよう!Excel VBAで業務改善! 新たなる挑戦編|第3話 「こんなの、楽勝だよ!」

いざ!本番へ!

それから一週間後、外出許可を取った泉先輩と星くんは、駅前のPCスクールに向かいます。
久々のお出かけに、泉先輩はごきげんです。

「このビルの5階か…」 星くんはプリントアウトした地図で確認します。
エレベータで5階に上がりスクールに入った二人は、早速、受付を済ませます。

「こちらへどうぞ」 試験官の女性が、二人を会場に案内します。
試験前のチュートリアルを一通り終えると、さっそく試験が開始されました。

カチ…、カチカチ。
隣のブースに座った泉先輩のマウスが、小気味よい音を立てます。
順調に解答が進んでいる様子です。
その一方……、

「(…な、な、な、なんなんだよ………これ…?)」 星くんは問題を前に、ボーゼンとしていました。
なぜなら、普段何気なく使っていたオブジェクトや関数の"基本"を理解していなければ
解けない問題が、ずらりと並んでいたからです。

「(………について正しい解説をした記述を選べだって……?
空欄に入る命令……!?マクロを実行した結果!!?)」
ひたいから滲み出た汗が、ほほを伝い机の上に滴ります。
頭の中が白く霞んでいくのを、星くんは感じていました。

試験時間の50分が、あっという間に過ぎます。
試験が終わるとすぐに採点が始まり、画面に結果が表示されました。

「やったーーー!!すんごぉーーい!私、本当に受かっちゃったーー!!」 隣のブースから泉先輩の大きな声が響きます。

「星くん!星くんは、どう!?
私でも受かったんだから、あなたなら楽勝でしょ?」
泉先輩の問いかけにピクリとも反応せず、星くんはうつむいたまま、無言でうなだれています。

「星くん!どうしたの、星くん!
……あなたまさか………!?」

第4話「岩田部長のお小言」に続きます
文・イラスト / 武藤 玄
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