ところで前に作ったマクロは…?
「そいつはよかった。
ちなみに1つの変数の中に複数の値を格納できる変数のことを、"配列"というよ。
格納される値は"要素"、それぞれの要素を識別する数字を"インデックス番号"というよ。
頭の片隅に、ちょっとおぼえておいてくれ」
星くんはフーッと息を吐きました。
難しい内容ですが、これをマスターすれば、今後のVBAの可能性がさらに広がっていく予感がしました。
「…ちなみにOpenステートメントでファイルのパスを指定している部分、
ここに以前作ったGetOpenFilenameメソッドを利用すると、
ダイアログボックスからCSVファイルを選択できるようになって、便利だぜ」
「なーる…」
星くんはパチンと指を鳴らしました。
「VBAは、こーやって、前に作ったマクロの資産を活用しながら、
さらに便利で高機能なシステムを開発することができるんだ。
今回のCSV取り込みも、今後、何度も利用することになるだろう…。
ところで前に作ったマクロといえば…、例のオーダー表の確認システム。
その後、具合はどうだい?」
「…ん?あれかい?
…先輩から特になにもいってこないから、順調に動いてるんじゃないのかな?
なんでそんなこと聞くんだい?」
「………。そうか。
ならいいんだが…、本当に順調に動いているか一度、自分の目で確認したほうがいいんじゃないのかな?」
八木くんの言葉に、星くんは石のように固まってしまいます。
「………え、えええ??」
イヤな予感とともに…、冷たい汗がツーッと背中に流れるのを感じました。