CSVファイルをチェックしよう
「星さん。CSVファイルの確認プロシージャ、いま送りました」
「お。サンキュー岬さん。早速、確認するよ」
星くんはVBEを起動して、岬さんから送付されたコードを表示し確認します。
Private Function ファイルチェック(ByVal argParh As String) As Boolean
Dim buf As String
Dim v As Variant
On Error GoTo ErrGyo
Open argParh For Input As #1
Line Input #1, buf
v = Split(buf, ",")
If v(0) = "製品番号" And v(1) = "内示1" Then
ファイルチェック = True
End If
Close #1
Exit Function
ErrGyo:
Close #1
End Function
「…よし、ちゃんとできてるな。
ユーザーが必ず、正しいCSVファイルを開くとは限らないからな…
異なるファイルを開いたとき、おかしなデータが取り込まれないように、最初にチェックする必要がある。
CSVファイルの先頭行、1つめのデータが"製品番号"、2つめのデータが"内示1"になっていれば、
正しいCSVファイルでプロシージャはTrueを返すことにする。
それ以外、またはエラーが発生したときは、異なるファイルを開いたということで
プロシージャはFalseを返す…
うん!これでいい」
星くんはジェスチャーで岬さんにオッケーを伝えます。
岬さんの顔にホッと安堵の表情が広がりました。
「よし!あとはこれをOpenステートメントの前に呼び出せば、システムの完成だ。
長かったなあ…」
星くんがCSV取り込み処理を高速化してから、早、2週間がたちました。
その間に、CSV取り込みメニューや生産計画表の印刷、データのバックアップなど、
様々な機能が追加され、"生産計画管理システム"としてリリースを待つばかりとなりました。
「お、星!順調そうだな!
CSVの取り込み処理を高速化してくれたおかげで、最高にごきげんなシステムになったよ!
なんたって、ボタンを押せばパッ!だもんな!
手作業による取り込みデータの全数チェックもクリアしたし、いよいよ来週から本格稼働だな!
楽しみ、楽しみ!」
オーグチさんは星くんの肩をポンとたたき、ごきげんな足取りで外回りの営業に出かけていきました。
「…いよいよ来週リリースか…。本当にいろいろあったなあ…」
星くんは遠い目をしながら、事務所の天井を見上げました。