うわさの真相は?
「泉さんとオーグチさん、以前、付き合ってたらしいですよ?」
「!!!!」
ガーーーン!!…と、星くんの頭の中に大きな音が響き渡りました。
「…えっ……つ、付き合ってたって…どういう……」
「さあ…あんまり詳しいことはわかんないんですけど…、
星さんが入社される以前に付き合ってたって話ですよ」
「お、俺が入社する前ってことは…、4~5年前の話か。
で、でもなんで、岬さんがそのことを知ってるんだい?」
星くんの全身からは汗が吹き出し、手がブルブル震えています。
その狼狽ぶりは、はたから見ても一目瞭然です。
「総務に仮配属されてるときに聞いたんです。
…っていうか総務の人たち、みんな知ってますよ。
星さん、知らなかったんですか?」
星くんは、ブンブンと首を左右に振りました。
「…そ、それで、今はどうなんだろ?
ま、まだ、付き合ってたり…するのかな…??」
星くんの様子をジーッと見つめていた岬さんは…、
「…さあ?本人に直接、確かめてみたらどうです?
…あ、あたしこの後、用事があるので…今日はこれで、失礼しまーす」
そっけなくそういうと、スタスタと事務所から出て行ってしまいました。
「あ、ちょっと…待っ…」
残された星くんは、ボーゼンとした表情でブツブツとつぶやいています。
「…先輩とオーグチさんが……そんな…ウソだろ……?」