やっぱり先輩はすげえや!
立ち去る泉先輩のうしろ姿を見つめながら、星くんの顔がパッと輝き出しました。
「なんてこった…やっぱり先輩はすげえや!
…さすが俺の、あこがれの先輩だ!!」
オーグチさんとのうわさを気にして開発に身が入らなかった自分が、恥ずかしくなってきます。
「ウソかホントか分からない話を、いつまでもウジウジ気にしてるなんて男らしくないぞ!
………泉先輩は…、泉先輩じゃないか!!」
星くんの全身にヤル気がほとばしります。
一心不乱にコードを打ちこむ姿には、鬼気迫るものがありました。
:
For r = 6 To Cells(Rows.count, 1).End(xlUp).Row
If Cells(r, 1) = v(0) Then
For i = 1 To 10
If v(i) <> "" Then
日付 = Mid(v(i), 1, InStr(v(i), ":") - 1)
数量 = Mid(v(i), InStr(v(i), ":") + 1)
End If
Next i
End If
Next r
:
「…あと、もう少しだ!
対象になる製品番号を見つけたら、内示1~10までを繰り返し処理する。
内示は必ずあるわけではないから、"If v(i) <> "" Then"でv(1)~v(10)の中から
値のあるものだけ処理すればいいんだ。
値があればMid関数で日付と数量を分割し、それぞれ変数に格納する。
あとは……」
あともう一歩で完成する。
星くんの頭にピーンと予感のようなものが走りました。
今回のエピソードはいかがでしたか?
第11話「取り込み処理の流れ」に続きます
文・イラスト / 武藤 玄