たった一晩で?ありえない!
「!!!!…なんだこれ!?ものすごい勢いでCSVが取り込まれたぞ!!」
星くんは正しく処理が行われているかどうかを確認します。
処理は正常に実行されていました。
星くんは時計を取り出すと再度コードを実行して、取り込みにかかる時間を計測します。
「…なんてこった!
2分近くかかってた処理が5秒足らずで終わってしまったぞ…。速い!
これならオーグチさんのいってた、"パッとデータが取り込まれる"イメージにかなり近いんじゃないか!?」
※実際の処理時間は、PCスペックなど実行環境によって異なります。
先ほどからチラチラと星くんの様子をうかがっていた岬さんは、ダッシュで星くんの席に駆け寄ると、
VBEのコードウィンドウを覗き込みました。
「(!…バリアント型の配列変数に格納してから、取り込み処理するように修正されてる!!
…なんで?…たった一晩で??…ありえない!)」
星くんは岬さんの顔を見上げると、にっこりとほほ笑みました。
「ああ、岬さん。
処理に時間のかかってたCSVの取り込み処理、実用に耐えうるスピードで取り込めるようになったよ」
星くんはF5キーを押し、一瞬でCSVが取り込まれる様子を岬さんに見せました。
「…す、すっごーーい、星さん。
…これも一晩で直しちゃったんですねーー」
岬さんは、セリフの棒読みみたいな声を出しました。
「(…おっかしいなあ??
星さんの今のスキルでは、一晩でこれを考えつくなんてとても思えないんだけど。
…そういえば、CSVの取り込み処理も一晩で考えてきてたし…
誰か、優秀なアドバイザーがそばにいるの??)」