今までとおんなじじゃないか…
泉先輩は星くんに、オーダー表確認システムでうまくいかないケースを、実際に見てもらいました。
「たとえば…このオーダー表、これを[追加アイテムのチェック処理]で処理するとね…」
「…ほら、追加アイテムじゃないアイテムまで、チェックされちゃってるでしょ?」
「…本当だ…。処理の結果がまちがってる…。
こんなのを製造部に渡したら大変だ。工場長がどなりこんでくるぞ…。
先輩!これ、どーしてたんですか!?」
「処理の結果をプリントアウトして、江口さんに確認してもらい、
まちがってるときは手作業でチェックしてから製造部に渡してたの…」
「…なんてこった。それじゃあ、今までとおんなじじゃないか…」
星くんは、力が抜けてボーゼンとしてしまいました。
「本当に、ごめんなさい」
「…いや、悪いのは、正しく動作しないシステムを作った俺です。
…でも不具合があったときは、絶対に遠慮しないで、すぐに知らせてくださいね」
「うん、これからそうする。ごめんね、星くん」