なんだこりゃ!?
「(…わーーーっ。なんだ、こりゃ…)」
表示されたサンプルデータは、予想していたものと違ったみたいです。
星くんの表情が、みるみる固まっていきました。
「…帰りは遅く!って、いつもイの一番に帰っちゃうの誰だっけ?」
「…いえいえ、マイペースっぷりでは…まだまだあなたに、かないませんよ」
そんな星くんをヨソに、泉先輩とオーグチさんがふざけあっています。
はしゃぐ二人を、遠い目で眺めながら…、
「(先輩とオーグチさんって、けっこう仲いいんだな…知らなかったよ。
…それってやっぱり、二人が付き合ってるから?)」
星くんはボーッと、そんなことを考えていました。
「…おい、星。どうした?サンプルデータ、それでいいんだろ?」
「星くん、大丈夫?さっきから、少し変よ?」
星くんの様子を心配して、二人が声をかけました。
「あーーーっ!!CSVのサンプルデータ!来たんですね!!」
向こうのほうから、岬さんの大きな声が響きます。
パタパタと星くんたちのもとに駆け寄ると、CSVデータをフムフムと覗きこみました。