さすがは八木だ!
「日付と数量を別々に取得する方法はわかったけど…。
実際どーやって生産計画表に取り込んだらいいんだろう?
まさかシートにデータを羅列して終わり!…と、いうわけにはいかないよな…」
会社の帰り道、システムのことが頭を離れない星くんの足は、
自然と八木くんのマンションへ向かっていました。
ピンポーン。チャイムを鳴らし、ドアが開くのを星くんはジッと待ちます。
「あれ?出てこないぞ?」
再度チャイムを鳴らしますが、八木くんが現れる気配はありません。
「なんだ?ひょっとして、八木のやつ…留守なのか?」
10回ほどチャイムを鳴らしましたが、ドアが開く様子はありません。
星くんはあきらめて八木くんの部屋を後にしました。
「なんだよ…八木、肝心なときに留守なんて…。
ホントにあいつ、いないのかな…?」
星くんはマンションを振り返り、外から八木くんの部屋を探します。
「八木の部屋は203だから…2階の左から1、2、3…」
指で1つずつ部屋の窓を数えながら、
八木くんの部屋を探す星くんの脳裏に、パッと何かがひらめきました。
「…ちょっと待てよ…、俺はあいつの部屋の番号を知っている…
だから、順番に数えていけば、外からでも部屋の場所がわかる…!
CSVには、製品番号と日付が入っている。
…なら同じように、生産計画表の左上から順番に探していけば、
取り込むべきセルが見つかるんじゃないのか!?」
「いける!いけるぞ!!まず、製品番号が同じ行を探す。
そして次に、日付が同じ列を探す!
見つかった"Cells(行, 列)"に、内示数を代入してやればいいんだ!!」
星くんは、思いがけずひらめいたナイスアイデアに身震いします。
「(さすがは八木だ!…いなくても、俺にヒントをくれるなんて…!!)」
忘れないうちにプログラミングしたくなった星くんは、家に向かって一目散に駆け出しました。