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やってみよう!Excel VBAで業務改善! 次なるイノベーション編|第17話 「飲み会はまだまだ続く」

なくなってしまうんじゃないですか?

「なるほど。
岩田さんのおっしゃりたいことは、だいたい理解できました。
……でも岩田さん?
システム企画室をつくって社内のほとんどの業務をVBA化したら、その後はどうなるんです?
システム企画室のやることが、なくなってしまうんじゃないですか?」
若がちょっといたずらっぽい顔をしながら、岩田部長に尋ねました。

「…そのときは、他社のシステムを受注開発すればいいでしょう。
似たような業務形態の製造業は、ゴマンとあります。
我が社での成功事例が、最も説得力のあるモデルケースになるはずです。
システムを企画、開発するためのノウハウも、
その頃には掃いて捨てるほど蓄積されているでしょう。
……あと、その際の営業はぜひ、私にやらせていただきたい」
若があんぐりと口を開け、岩田部長を見つめました。
そして次の瞬間、破顔すると、体をゆすって笑い出しました。

「……まいりました、岩田さん。
そこまで考えてるんですか……すごいなあ……。
我が社の事業内容に、システムの受注開発が加わる日を想像すると、胸が熱くなります。
わかりました。今日の話の内容を、しっかりと社長に伝えます。
少し、お時間をいただけますか?」
若と岩田部長の会話を隣で聞いていた星くんは、
話のレベルについていけず、目を白黒させています。

「(ど、ど、ど、どうなってんだ一体!?
今日は、これからのVBA開発に関する、技術的な打ち合わせをするんじゃなかったのか??
……システム企画室がどうたらとか、他社のシステムがどうたらとか……、
一体全体なんの話なんだよ……!!)」

星くんは震える手でビールのジョッキをつかむと、こぼさないようにゆっくりと口元に運ぶのでした。

第18話「将来を見据える」に続きます
文・イラスト / 武藤 玄
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