いったん休憩にします
「なるほど。わかりました!先輩の解説は、すっごくわかりやすいっス!」
「(もうやだ…!!この子……いったい何なのよ!?)」
瞳を輝かせながら答える森川くんを横目に、
岬さんはゲッソリしながら、心の中でそうつぶやきました。
「…い、いったん、ここで休憩にします。
森川くん、荷物とかの整理がまだでしょ?
自分の席に戻って、やってきていいから…」
「はい!わかりました。いったん、休憩っスね!」
森川くんは元気よくそう答えると、椅子をもって自分の席に戻っていきました。
「お疲れさん。モリリンの調子…どう?」
「あ、泉さん…」
うつむきながら休憩をとっていた岬さんのもとに、泉先輩がやってきました。
「すごいですよ、森川くん。
まるで乾いた砂のように、VBAの知識を吸収してっちゃいます…。
なんかあたし、少しへこんできました…」
「ふう~~ん、スゴイじゃないモリリン。
星くんも、うかうかしてられないわね。
……そうだ!八木っちに会せてみたら、面白そうじゃない?彼」
泉先輩の提案に、岬さんがブンブンと首を振ります。
「八木さんに……ですか?
だめだめだめ!森川くんの教育係は、あたしなんですから!」
「にひひ…。
でも、勉強会には連れて行くんでしょ?彼も?」
二人が話をしているところに、星くんがやってきました。
「岬さん、お疲れさん。
森川くんの調子どうだい?」