うまくやってるみたいだな
岬さんと森川くんのやりとりを遠目に眺めていた星くんは、
ウンとうなずくとパソコンのモニターに目を移しました。
「(よかった。岬さんと森川くん、うまくやってるみたいだな。
先輩がオーグチさんの案件を引き受けてくれたおかげで、俺の方も余裕ができた。
…こっちの案件を、先に片付けておくか…)」
星くんはExcelで作成した、プロジェクト管理表を見つめます。
プロジェクトの進捗状況は良好のようです。
「(全体的に2~3日早めに進行しているな、いいことだ。
開発は何があるかわからないから、スケジュールはできるだけ余裕を持っておかないとな…)」
彼はハッとした顔で、モニターから顔をあげます。
「(そう言えば今日は、勉強会の日じゃないか…。
森川くん、どうしよう?
…とりあえず声はかけるとして……参加は強制できないしな…。
彼、来てくれるかな…?)」
星くんは不安げな面持ちで、森川くんを見つめました。