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やってみよう!Excel VBAで業務改善! 次なるイノベーション編|第11話 「マクロの記録の正しい使い方」

リストの元になるセル範囲

八木くんは腕を組みながら、上から下へとコードを目で追います。

「…どんな感じで実装するつもりです?」 「えっと。Validationの対象となるオブジェクトはセルなので、Targetがそのまま使えるかと…。
あとAddメソッドでxlValidateListと、リストの元になるセル範囲を指定してやればいいから、
リスト範囲設定プロシージャで取得したListRangeのセル範囲を、そのまま指定してやろうかと…」
八木くんの眼鏡の奥が、キラリと光りました。

「すばらしいですね!
記録したコードを見ただけで、そこまで考えが及ぶとは…。
普通、記録したコードをゴチャゴチャといじって、わけがわからなくしてしまうものなんですが…。
あ、あとAddメソッドを使う前に、必ずDeleteメソッドで入力規則を削除するようにしてください。
すでに入力規則が設定されたセルに、さらに入力規則を設定しようとするとエラーが発生しますので…」
泉先輩はポンと手を叩きました。

「ああ…、それで最初にDeleteメソッドが記録されているのね。
実際に入力規則が設定されているいないにかかわらず、
Addするには、必ずDeleteしておけばいいということか~」
納得がいったという感じで、フンフンと頷きます。
八木くんは、そんな彼女の様子を真剣な眼差しで見つめました。

「(…この人、VBAがどうのじゃなく、頭の回転がムチャクチャ速いんだ…。
おそらく、会社の仕事もバリバリこなしてるんだろうな)
……あとのプロパティは、特に指定しなくても、既定値で問題ないと思います」
横から星くんが、なぜか自慢げに割って入ります。

「フフン、ど~~だい。俺の先輩、スゴイだろ??」 「ああ、確かにすごい。
これこそが、正しい"マクロの記録"の使い方だよ。
……星、おまえウカウカしていると、あっという間に泉さんや岬さんのお荷物になっちゃうぞ…」
「ブフッ!!」 星くんの隣で、岬さんが吹き出します。
泉先輩も、ほっぺを膨らませて吹き出しそうなのをガマンしています。

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