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やってみよう!Excel VBAで業務改善! 次なるイノベーション編|第15話 「既存システムとの兼ね合い」

当社の基幹システム

「ご存知だと思いますが、当社の基幹システムは90年台にウン千万をかけてCOBOLで開発したものを、
エミュレーターを使って現在のPCで運用しています。
機能追加や改善の要望も多いのですが、数百万単位の費用が必要なため、
もう十何年もほったらかしの状態です」
宴もたけなわになった頃、若が出し抜けに語り始めました。

「…基幹システムのリニューアルも考えたのですが、業者の見積もりは予想以上に高く、
今の経営状態ではとても手を出せません。
……そんなときにふってわいたVBAによる業務改善の話……、
正直言って胸おどりましたよ」
嬉しそうに語る若の姿を見て、岩田部長とオーグチさんは姿勢を正します。

「ありがとうございます。
今日のお話のメインは、今後のVBA開発を当社の中でどう位置づけていくかについてです。
業務部内の改善活動という枠内では、全社的な動きがとれませんし、
業務部が行うべき仕事か?という部分もあります。
……あと、総務部の電算室との兼ね合いも……、いろいろと調整が必要ですな…」
「…それは、よくわかっています。
わかってるんですが、岩田さん。
総務部長も…、経理課長兼電算室室長も…、
親父が鳴り物入りで引っ張ってきた人物で、これがなかなか難しいんですよ………
わかってくらさいよ~~」
若のろれつが回っていません。
顔を見るとすでに相当出来上がっています。
岩田部長とオーグチさんは、顔を見合わせます。

「(本題に入るのが遅すぎたか…… オーグチのやつ、ジャンジャン飲ませすぎだバカ…)」 岩田部長が眉間にしわを寄せて、オーグチさんを睨みます。
オーグチさんはポリポリと顔をかきながら、視線をそらしました。

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