"クリア"ボタンのテスト
森川くんは作成したマクロを"クリア"ボタンに登録した後、
キーワードで検索した状態からボタンをクリックしました。
「うん、非表示になってた行がすべて表示されたぞ。
いいんじゃないか?」
彼は席を立つと、キョロキョロと辺りを見回します。
星くんとの打ち合わせを終えた岬さんが、ちょうど席に戻ってくるところでした。
「岬先輩。
オーグチさんの案件、とりあえずできましたので、一度見ていただけませんか?」
「え!?もう、できちゃったの??
…早いわね。
じゃあ、今からそっち行くからちょっと待っててね」
岬さんは書類を片付けると、森川くんの机にやってきて、彼の椅子に座りました。
「どらどら?ちょっと動かしてみるわね。
……ふ~~~ん、いい感じじゃない?」
彼女は、いろいろなキーワードを入力しては、検索を繰り返しました。
何度か試した後、ふとマウスを止めてつぶやきました。
「…これ、検索するたびに"クリア"ボタンを押すの、めんどいわね……。
きっとユーザーも、同じこと感じるわよ…。
検索の最初に、自動でクリア処理を実行しちゃえばいいんじゃないの?」
そう言うと彼女はVBEを開き、コードを確認し始めます。