2つ以上ですか?
「もう1つ思いついたんだけど…、
キーワードを区切るスペースが、2つ以上連続して入力されてたらどうなるかしら?」
「2つ以上ですか?」
「試しに、"小口"、"スペース"、"スペース"、"見積"と、打ち込んでみなさいよ」
森川くんが言われたとおりに入力すると、岬さんがステップ実行を始めました。
「ほら、やっぱり」
岬さんがローカルウィンドウを指さします。
「"空の文字列"で要素が作られちゃってるわ。
これ、気をつけないと、検索結果に影響を与えるわよ」
「本当だ……。
これ、どうしましょう?
Replace関数で連続したスペースが無くなるまで、スペースを削除する処理を追加しましょうか?」
岬さんがしかめっ面をすると、ちょっとイラついた感じでキーボードを叩きました。
For i = LBound(KeyWrd) To UBound(KeyWrd)
If KeyWrd(i) <> "" Then
Select Case Range("C3").Value
Case "1"
'AND検索の処理
Case "2"
'OR検索の処理
End Select
End If
Next i
「はい。これだけのことでしょ?
前にも言ったけど、力技で切り抜けようとするのは、本当キミの悪い癖よ」
森川くんが、唖然とした顔で画面を見つめます。
「すべてのケースに対応できるロジックを作るのは難しいけど、
前もって不正な値を取り除くのは簡単にできるでしょ。
私達の業務に必要なマクロは、エレガントでパーフェクトなプログラムではなく、
想定外の処理が発生しないよう前もって例外を排除した、読みやすく安全なプログラムなのよ」
岬さんはポンと、森川くんの肩に手を置きました。