「はい。来週の金曜です。
午後から出社することは、岩田部長にも伝えてあります」
「そっか、ついに君も初心者卒業ね。
これから、中堅としてバリバリ働いてもらわなくちゃ!」
岬さんが、いたずらっぽい顔で笑いながら、森川くんにゲキを飛ばします。
「いやいや、まだ受かったわけじゃないですから…」
森川くんが顔を赤くしながら、頬をポリポリとかきます。
「な~に情けないこと言ってんのよ!
このあたしが教えてんだから、100パー合格に、決まってんでしょーが!!」
そう言うと彼女は、森川くんの背中をバシーンと叩きました。
「いてて…。
はい!絶対に合格してきます!」
森川くんは顔を上げると、力のこもった口調でそう答えました。