「まず、"Visual Basic 6.0とほぼ同じ機能を使える"の部分ですが、
VBAはVisual Basicの流れをくむ由緒正しい開発言語です。
だからVBでできることならVBAでも、あらかたできてしまうんですよ」
「例えば、どんな?」
「そうですねえ…」
岬さんは腕を組んで、少し考えます。
「…例えば、VBAで使用するユーザーフォームは、VBとほとんど同じです。
あとVBで使える関数や制御構文、ユーザー定義型やコレクションも、そのままVBAで利用できます。
…表計算を自動化するだけなら不必要だと思える機能まで、移植されてるんですよ」
「なるほど。VBの機能をそのまま、Excelのマクロ機能に移植した…って感じなのね」
「はい。だからExcel VBAやWord VBA、Outlook VBAなど方言の違いはあるけれど、
VBという標準語の部分では共通してるんです」
「ちょっと待って。
VBAってExcelだけじゃないの?」
「違いますよ?
ExcelでもWordでも、AccessやOutlookでも、それぞれ自動化するための、VBAが用意されてます」
「はえ~~~」
水木さんは目を丸くすると、驚きの声を上げました。