翌日になりました。今日は、八木くんが出社する日です。
「おはようございます」
八木くんが、泉さんと岬さんに声をかけました。
「おはよー八木っち!」
「八木さん、おはようございます!」
彼が出社する光景も、二人にとって、すっかり見慣れたものになりました。
「八木さん、おはようございます。
この後10時くらいに、進捗状況の報告をしてもらえますか?」
星くんが、八木くんの肩を叩きながら、あいさつをします。
「星主任、おはようございます。
……10時ですね、承知しました」
後ろを振り返った八木くんは、星くんの顔を見てニヤリと笑いました。
「そうか…そんなに、いろいろなことができるのか…VBAは」
ちょうどその頃、総務部の梶田部長は水木さんから、
昨日のレクチャーに関する報告を受けていました。
「ええ。COBOLと比較にならないのは当然にしても、
そのへんのプログラミング言語と比べても、全く遜色がない印象でした」
水木さんは、岬さんから教わったことを記したメモを片手にしゃべります。