翌日になりました。
ミーティングスペースの打ち合わせで、八木くんは実装したデータ登録処理について説明しました。
「……と、以上が実装したデータ登録処理の概要です。
これで、データの登録、修正、削除と、一連の処理が可能になりました。
よろしければ一度、LANで動かしてみましょうか?」
「それはありがたい。実際に動作するところを、ぜひ見てみたいよ」
星くんが大きくうなずきます。
八木くんは、岬さんと森川くんに、ノートパソコンを持ってくるようお願いしました。
「マクロブックと営業進捗データベースは、部内の共有フォルダーに置きました。
二人のノートPCから、開いてみてください」
岬さんと森川くんが自身のPCで、共有フォルダーに置かれた"営業進捗.xlsm"を開きます。
「私のPCから、1件データを登録してみます」
八木くんは、テストデータを打ち込み、データ追加マクロを動かしました。
「あっ!新しいデータが追加されてる!」
データ取得マクロを動かした二人の画面に、八木くんが追加したデータが表示されました。
「岬さん。適当にデータを修正して、データ編集マクロを実行してもらえますか?」
岬さんがデータを変更し、データ編集マクロを動かします。
「あ!先輩が修正したとおりに、こちらのデータも変更されました!」
データ取得マクロを動かした森川くんが、驚きの声を上げます。
「データ取得マクロをどのタイミングで実行させるか、まだ検討が必要ですが、
クライアントサーバーシステムとして動くところが、確認いただけたかと思います」