「私からもお願いします。
どうか、システム企画室の新設をご検討ください」
梶田部長が軽く頭を下げると、社長は椅子の背もたれに寄りかかり、ム~~と声を上げました。
ちょうどその頃、マンションでは八木くんが、進捗管理システムの開発の真っ最中です。
「ふんふん…。
星からもらった資料の中身は、あらかたわかったぞ。
この手のシステムは、まずはAccessのテーブル設計から入るのがセオリーだ」
八木くんは、データの入ったブックを立ち上げます。
「これを、そのままテーブルにしてやればいいか。
シートの名前を進捗TBLにして、Accessの"Excelワークシートのインポート"機能で、
テーブルとして取り込もう」
八木くんはAccessの[外部データの取り込み]ダイアログボックスを表示させ、
インポートの作業を始めます。
「このブックをインポート元ファイルに指定して…先頭行をフィールド名に使用……、
A列を主キーに指定して…………
よし!完了……っと!」
彼は、手慣れた様子で次々と設定を行うと、
あっという間にワークシートをテーブルとして、取り込みました。
「うん、これでいい。
このファイルは"営業進捗データベース.accdb"の名前で、
マクロブックと同じフォルダに保存することにしよう。
次はExcelからVBAを使って、このテーブルのデータを取り込んでみるか…」
八木くんはイキイキとした様子で作業を進めていきます。