想像した通りのリアクション
ピンポーン。
星くんが、八木くんの部屋のチャイムを鳴らします。
「はい。はい。はい。待っておりましたよ~」
八木くんがハイテンションでドアを開けます。
彼は、岬さんの姿が見当たらないことに気がつくと、キョロキョロとあたりを見回しました。
「あれ?岬さんは?」
「うん、なんか家の方で用があるって。今日は休みだよ」
「え~~~~~~っ!!??」
想像した通りのリアクションを八木くんがとったので、星くんは思わず、吹き出してしまいました。
「…そうか。用事ではしょうがないな。
まあ、上がれよ…」
テンションの下がりまくったった八木くんが、星くんを部屋へ招き入れます。
「…八木、今日は試験勉強の方じゃなくて、ちょっと見てほしいプログラムがあるんだ」
星くんは、USBメモリーで会社から持ってきた、作業中の規格入力フォームを八木くんに見せます。
「ほう。イベントプロシージャで作ったのか、どれどれ…」
八木くんは興味深そうに、画面をのぞきこみます。