2人でお昼ごはん
コンビニでお昼ごはんを買った星くんと岬さんは、空いている会議室で昼食を取り始めました。
「ハムサンドにツナサンドにミックスサンド…少し買い過ぎたかなあ…」
ビニール袋から、ガサガサとサンドイッチを取り出しながら、星くんはつぶやきます。
「…………」
岬さんは無言で、タラコのおにぎりとポテトサラダを袋から取り出します。
「岬さん、お昼それだけで足りるの?」
「…え?あ、はい。いつもこれくらいですよ」
岬さんはニッコリほほ笑むと、おにぎりの包装を丁寧に剥がし始めました。
2人はしばらく無言で、それぞれの昼食をとっています。
「…それで…その、聞いてもらいたいことってなんだい?」
あらかた食べ終えた星くんが、おもむろに岬さんに尋ねました。
「………えっと、それはですね。
…なんていうか、その……星さん、昨日あたしに言ったことって、覚えてます?」
「昨日、俺が言ったこと?
……勉強会での話?
………あ、ひょっとしてアレかい?
OLEオートメーションを教わってたとき、セミナー講師になれそうだね…って言ったことかい?」
岬さんは耳まで真っ赤にして、コクリとうなずきます。