ユーザーが独自に定義できる定数
「定数には"組み込み定数"の他に、"ユーザーが独自に定義できる定数"があるわよ」
岬さんが、テキストを指差します。
定数はユーザーが独自に定義することもできます。数値だけでなく、文字列に定数を定義することも可能です。定数を定義するにはConstという命令を使います。 Const ステートメントの書式は次の通りです。
Const 定数名 As 定数の型 = 値
< ベーシック公式テキスト P74 >
「…Constステートメントを使って、定義するやつですよね。
でも、独自の定数なんて、使うケースあるんですか?」
「いっぱいあるわよ」
岬さんが大きく目を開いて、森川くんの顔を覗き込みます。
「…たとえば、管理者のパスワードなんかをプログラムで何回も使うとき、
毎回記述するのはナンセンスでしょ?
定数にしておけば変更も一発だし、修正モレも防げるわ。
他にも座標やURL、住所や電話番号、消費税率…いろいろあるわよ。
定"数"だけど、数値以外の値…文字や日付も、もちろんオッケーよ」
「ああそうか……型の指定は、変数と同じでしたね」
森川くんは「なるほど」という顔をして、ウンウンとうなずきます。
「定数は文字通り"定まった数"で、プログラムの中で"変更しない値"を格納するための仕組み。
変数は"変化する数"だから、プログラムの中で"変更される値"を格納するための仕組みよ。
どちらも重要だから、よく理解しておいてね」
岬さんは自信に満ち溢れた声で、森川くんにそう言いました。