何を話すんだか…
ちょうどその頃、星くんと泉先輩が今日の飲み会について話しています。
「そういえば今日は、八木っちの勉強会の日だけど…
中止の連絡は、ちゃんと入れてあるんでしょーね?」
「はい。おとといの時点でもう決まってたんで…、
八木にはその日の内に連絡を入れました。
岬さんにも伝えてあります」
泉先輩は、フンと小さく鼻を鳴らします。
「…それにしても、若との飲み会。あたしとなんか、何を話すんだか。
……ひょっとしてあたし、コンパニオンとして呼ばれた??」
泉先輩の言葉に、星くんは思わず吹き出しそうになります。
「まさか。先輩は、業務改善部隊の取りまとめ役ですし。
……これからの活動方針とか、プロジェクトの優先順位なんかを、話し合うんじゃないですか?
ほら、最近やたらと残業が増えてますし…」
「ならいいんだけどね。
若のお酌係なんて、タダ酒でもごめんだわ」
泉先輩が半開きの目で、星くんをジッと見つめます。
「えっと…そのう…。そうですね」
星くんは言葉に詰まり、ポリポリと頭をかきました。