胸を張って仕事をしろよ
「森川……正直言って、俺はお前がうらやましいよ。
俺にはVBAでプログラムを作るなんて芸当はできない。
でもできたなら、俺はみんなのために胸を張ってシステムを作るだろう」
「ヤマシタさん…」
森川くんは、思いがけない言葉に驚いています。
「森川、お前は自分の得意なことをやって会社に貢献してるのだから、胸を張って仕事をしろよ。
VBAの開発は、みんなの役に立つ。会社のためになる。誰かがやらなきゃならない仕事なんだ。
……それを、お前や星たちがやってくれる。
お前はもっと、自分の仕事に誇りを持つべきだ」
「ありがとうございます。
俺、うれしいです……」
森川くんはヤマシタさんを見上げ、頬を赤らめながらそう答えました。