「それにしても、なんでこのコードでうまくいかないんだろう?」
星くんは腕を組みながら、目の前のコードをひたすら見つめます。
「………だめだ!わからないぞ。
…そーだ、八木から借りてる本に[ステップ実行]ってのが載ってたっけ…あれを試してみるか…」
星くんはダミーデータのシートを元に戻します。
そして先ほどのコードを、[F8]キーでステップ実行しました。
ステップ実行とはマクロを一気に実行するのではなく、1行ずつ実行するための機能です。
「なんだこれ…?これじゃあ、うごかないわけだ」
ステップ実行では、現在実行中の行が黄色く反転します。
星くんはRangeオブジェクトの上にカーソルをのせ、現在格納されている値を確認しました。
「このコードだと、一度Ifステートメントで判定され、セルの背景色を変更した後もループが続いてしまってるんだ。
判定が終わったら、途中でループをぬけなきゃ…。それにこのIfステートメントの条件式も変だぞ…。
やりたいことはA列にあってC列にないアイテムをチェックしたいんだよな…
ただ単にA列とC列のアイテムを比較するだけでは、ダメなんじゃないのかな?」
星くんは再度、紙を取り出しカリカリと処理の流れを書き始めました。
ウーンウーンとうなりながら考える頭からは、今にも湯気がふきだしそうです。
「…できた!これなら、うまくいくんじゃないか!?」