「さっき、八木が説明したのと全く同じことを、岬さんもいってたよ…」
星くんは今日、会社で岬さんにいわれたこと、
彼女が自分よりはるかにVBAの知識を持ってることについて話しました。
「岬って…。おまえのアシストについた子だろう?
…その話が本当だとしたら…星、おまえがその子のアシストになったほうが、いいんじゃないのか?」
八木くんがニヤニヤしながらいいます。
「…笑うなよ。俺だってそう思ってるんだから…。
彼女…なんかVBAの資格試験を受けるんだって、自分で勉強してるみたいなんだよ」
星くんは心もちむくれながらいいました。
「ほう…資格試験?」
八木くんが興味シンシンといった感じで、星くんの話に身を乗り出します。
「…VBAの資格試験なんて、そんなの本当にあるのかい?」
「なんだ星、知らないのか?"VBAエキスパート"といって、
ExcelやAccessのVBAスキルを客観的に評価する資格試験がちゃんとある。
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)、やIC3試験を実施、運営している
オデッセイ コミュニケーションズ社が主催する、れっきとした資格試験制度だよ」
「…VBAの資格試験って本当にあるんだ…」
星くんはゴクリとのどを鳴らしました。
「その岬って子はおもしろいな。
なんでその子がVBAエキスパートを目指してるのかわからないが、いいことだよ。
VBAエキスパートに合格するには体系的なVBAの学習が不可欠だ。
つまりビジネスの現場で実際に役に立つ、VBAのスキルが習得できる。
星、おまえもその子と一緒に資格を取ればいいじゃないか」
八木くんがサラリといいます。
「…お、俺が、VBAエキスパート試験を!?岬さんと一緒に…!??
マ、マジでいってるのかい?」