「…そうだよ、忘れてた。
もうじきプロジェクト開始から一週間だ…プロジェクトの進捗状況を報告しなきゃ…」
星くんの額から、ダラダラと冷や汗が流れ始めました。
「とはいったものの…、たいして進捗してるわけでもないんだよなあ…。
あの部長が、報告に納得してくれるだろうか…う~ん…」
星くんは、腕を組んで考え込んでしまいました。
「やめた、やめた!こんなこと!
いつまでも考えたってしょーがないよ…当たって砕けろだ!
…それよりもまず、こっちを完成させなくちゃ…」
星くんは、テストのために作成したコードを眺めていきます。
「それぞれの命令が果たす役割が、大体わかったぞ…。
"Application.GetOpenFilename"は[ファイルを開く] ダイアログボックスを表示して、
ユーザーが選択したファイルのパスを教えてくれる。
"Workbooks.Open"は、"Filename"という引数に指定したパスのブックを開いてくれる。
"ActiveWorkbook.Close"は、現在開いているアクティブなブックを閉じてくれる。
そのとき"SaveChanges"という引数にTrueを指定すると、上書き保存して閉じてくれるんだ。
みんな、便利な命令ばかりだなあ…」
星くんは、それぞれの命令を1つのプロシージャにまとめ始めました。
昨日、八木くんのいったとおり、[ファイルを開く]ダイアログボックスを表示し、
選択されたブックを開き、セルA1に"開いたよ!"の文字列を入力し、
上書きして閉じるように、プログラムを組んでいきます。