次の日の朝、始業のチャイムが鳴ると同時に星くんは、泉先輩のところにすっとんで行きました。
「おはようございます。泉先輩」
「あ、星くん、おはよう。昨日の件なんだけど…うまくいきそう…?」
泉先輩は、心配そうな顔で星くんを見つめました。
「はい…たぶん大丈夫だと思います。
今から早速、始めますのでパソコンをお借りしますね」
星くんは、泉先輩のパソコンの前に座りました。
「昨日いってた廃盤リストのブック、どこに保存してあるんです?」
「ここよ」
泉先輩がブックを保存しているフォルダを指さしました。
「星さん!うまくいきそーですかっ!!?」
江口さんもあわててやってきて、心配そうな顔でたずねます。
「…お、おはよー、江口さん。今から早速、始めるから…ちょっと静かにしててね」
星くんは八木くんにいわれた通り、まずはじめに廃盤リストのブックをコピーし、バックアップを取りました。
「よし、これでバックアップはオッケーだ。次は…」
ブックを開き、廃盤リストの最終行を確認します。
「うん。最終行は23415行か…あ、先輩、メモをお借りしますね」
泉先輩の机の上にあるメモ用紙に、最終行の"23415"をメモしました。