翌日、出社した星くんはPCの前で腕組みをして、ウーンと考え込んでいました。
「…2つのマクロを組み合わせるたって…いったいどうすりゃいいんだ?
八木は前に想像した架空のシステムを思い出せっていってたけど…。
そもそも、どんなシステムを想像したんだっけ…?」
星くんは記憶の糸をたぐり、以前に想像した架空のシステムを必死になって思い出します。
「…そうだ、確か…。
画面のボタンを押すと[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示されて…
そこから、対象となるオーダー表のブックを選択するんだ…。
するとそのブックが開き…あと、どうなるんだっけ?」
星くんは目を閉じ、システムの動きを一生懸命イメージします。
やがて星くんの頭の中に、架空のシステムが動くシーンが浮かび上がってきました。
「…そうだ。ブックを開いたら、追加アイテムがあるかチェックさせなきゃ。
そしてチェックが終わったら…上書き保存をして閉じるんだ。
…まてよ…閉じる前にシートを印刷するかどうか、確認させるんじゃなかったっけ…?」
記憶の中のシステムが、どんどん鮮明によみがえってきます。
「うん!これだ!これが、前に想像した架空のシステムの動きだ…思い出したぞ!」
やにわにVBEを起動すると、星くんはすでに完成させた2つのマクロを表示させました。
「…ということは…まず呼び出すべきマクロは、ブックを開いて編集するマクロということか…。
そしてどっかのタイミングで、追加アイテムをチェックするマクロを呼び出せばいいんだな…」
'ブックを開いて編集するマクロ
Sub Test()
Dim Bookpath As String
'変数に対象ブックのパスを格納する(Excel ブックだけを候補に表示)
Bookpath = Application.GetOpenFilename("Excel ブック,*.xls")
'[キャンセル]ボタンがクリックされたか判定する
If Bookpath <> "False" Then
'対象ブックを開く
Workbooks.Open Filename:=Bookpath
'セルA1に"開いたよ!"の文字列を入力する
Range("A1") = "開いたよ!"
'対象ブックを閉じる
ActiveWorkbook.Close SaveChanges:=True
End If
End Sub
'追加アイテムをチェックするマクロ
Sub Test()
Dim i As Long
Dim j As Long
Dim Hantei As Boolean
'変数の値を初期化する
Hantei = False
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
For j = 2 To Cells(Rows.Count, 3).End(xlUp).Row
If Cells(i, 1) = Cells(j, 3) Then
'変数に"True"を代入する
Hantei = True
Exit For
End If
Next j
If Hantei Then
'変数の値を"False"に戻す
Hantei = False
Else
'セルの背景色を変える(チェックする)
Cells(i, 1).Interior.ColorIndex = 6
End If
Next i
End Sub