「今回はきっと、おまえのVBAに対する考え方が大きく変わるはずだ。
目からウロコが落ちまくっちゃうこと、請け合いだぜ」
八木くんは、メガネの奥をキラキラと輝かせながら、熱弁をふるいました。
「…と、その前に今日おまえが作ってきたコード、少しブラッシュアップしておくか」
八木くんはやにわに、星くんの作ったコードを実行します。
画面に[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示されました。
「もし、このとき[開く]ボタンではなく[キャンセル]ボタンをクリックしたらどうなると思う?」
星くんはウッと返答に詰まってしまいました。
「…そ、それは…そのう…いったいどうなるんだろう…?」
「やってみようか」
八木くんが[キャンセル]ボタンをクリックします。
画面にエラーメッセージが表示され、マクロの実行が一時停止しました。
「[デバッグ]ボタンをクリックしてデバッグモードにするよ。
黄色く反転してるステートメントが、エラーの発生した箇所だ。
この変数Bookpathの値を確認してみよう」
デバッグモードで変数Bookpathをポイントすると、変数に格納されている値が表示されました。
「あ、"False"の文字列が格納されてる!」