まんざらでもない様子
「え…。そ、そうですかあ~」
岬さんは頬を赤くして、デヘラ~と笑います。
八木くんに褒められて、まんざらでもない様子です。
八木くんは、星くんの方をチラリと見ます。
「星、お前の方はどんな感じだい?
順調に進んでるいるのかな?」
星くんは食い入るように眺めていた、ベーシックのテキストから顔をあげます。
「うん。今、最後の11章の勉強が終わるところだよ。
テキストもほとんど理解したし、模擬問題もほぼ正解するようになった。
今度はいけそうだよ!」
「そうか。なら、安心だな」
八木くんは、星くんの自信に満ちた表情を見て、目を細めます。
翌日、星くんは岩田部長に、ベーシックの再受験をすることについて報告しました。
「そうか、今週末に再受験するのか。
…星、再受験に向けて、納得のいく準備はできたのか?」
星くんは胸を張って答えます。
「はい。VBAの体系的な知識を身に着けるうえでの基礎を、しっかりと習得できたと思います」
星くんの揺るぎない言葉を聞いて、岩田部長も満足したようです。
「わかった。いい知らせを待ってるぞ。
がんばってこい」
「はい!」