盛り上がっちゃってますよ
「ほんとね。簡単なコードで試してみれば、マクロの挙動なんかすぐにわかるのね…。
おもしろいわ!」
泉先輩がキラキラとした視線で、八木くんを見つめます。
八木くんは思わず頬を赤らめて、うつむきました。
ブスっとしていた岬さんが、星くんの腕を肘で小突きます。
「…ちょっと、ちょっと星さん。
向こうはなんか、盛り上がっちゃってますよ。
こっちはこっちで、勉強を始めましょうか?」
そう、星くんにささやきます。
「…え?……ああ、うん、そうだね」
「星さん、スタンダードの勉強、どのあたりまで進んでるんです?」
「えっと。このあたりかな…?」
星くんが、テキストの目次を指さします。
「…はああ??…星さん、やる気あるんですか!??」
星くんが指差した場所を見て、岬さんは思わず大きな声を上げました。