八木くんは疲れた様子で、大きく息をつきました。
「Accessのデータベースからデータを取得する処理は、大体こんなところです。
このあとワークシート上でデータを編集し、データベースに書き戻すところは
まだ実装していないので、次の機会に解説したいと思います。
……以上です」
八木くんがペコリと頭を下げると、泉先輩と岬さんが、パチパチと小さく手を叩きました。
「(う~~~ん。これは、すごいな……)」
途中から、技術的な話についていけなくなった星くんは、腕組みをしながら考え込んでいます。
「(今までVBAは、個人の仕事を楽にする"便利ツール"の域を出ないと思っていたけど…、
Accessのデータベースを使えば、複数のユーザーが同時に使用できる
本格的なシステムが作れるじゃないか。
……それどころか、基幹システムとの連携だって、夢じゃないぞ……)」
星くんの鼓動が高鳴ります。
胸の奥に熱いものがこみ上げてくるのを感じながら、彼は、思わずつぶやきました。
「これはもう、ひとりのVBAじゃないな。
みんなのVBAだ……」
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