「…Officeアプリごとに、それぞれのVBAが用意されてるのね。
じゃあ、次の"Officeアプリケーション間での連携が容易"ってのは……」
「はい。Excel VBAから、Word VBAやOutlook VBAなど、
他のOfficeアプリのVBAを利用するマクロが作れちゃうんですよ」
そう言うと、岬さんはマクロブックを1つ立ち上げました。
「……昔作ったサンプルなんですけど、
Excelの表からWordのドキュメントに、差し込み印刷をするマクロです」
Sub 差し込み印刷()
Dim wrd As New Word.Application
Dim doc As Object, i As Long
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
Set doc = wrd.Documents.Open(ThisWorkbook.Path & "\連絡.docx")
doc.Paragraphs(1).Range.InsertBefore Cells(i, 1).Value & " 様"
doc.PrintOut
doc.Close False
Next i
wrd.Quit
End Sub
「このマクロを実行すると、マクロブックと同じフォルダーにある"連絡.docx"を開き、
1段落目にシートA列の担当者名を挿入して、印刷します。
A列にある名前の数だけ、連続印刷してくれますよ」
水木さんが、あっけにとられたような顔をします。
「あらあら……まあ。
…ExcelとWordのチームプレーってやつね。
これって、他のOfficeアプリとでもできるんでしょ?」
「はい。Excelの表からOutlookメールを作成して、複数のアドレスに一斉送信……なんてのも、
お茶の子さいさいです」
「ワーオ。
これって、他のプログラム言語だと大変じゃない?」