八木くんの説明に、皆が一斉にうなずきます。
「…確かにそのとおりだ。
営業のオーダーはあくまで、皆が共有して営業進捗ブックを使えるように…ということだから、
要望のない機能を勝手につけても無駄になるかもしれない。
…そのやり方に賛成だよ」
星くんが腕組みをしながら、言いました。
「ちなみにこのような開発手法を、"アジャイル型開発"と呼びます。
状況に応じて柔軟に仕様を変更することで開発期間を短縮でき、
クライアントのニーズに合わせたシステム開発が行えます。
VBAのように、開発が容易なプログラミング言語にぴったりの手法です」
「アジャイルか……これがVBAの特性を、最も活かせる開発手法かもしれないな」
感慨深げに星くんは、そうつぶやきました。