八木くんは星くんの言わんとすることが、すぐに呑み込めた様子です。
「なるほど…。もちろん、可能だよ。
別システムとの連携は、通常はCSVなどで行うんだけど……
accdbが使えるなら、そのままADOでテーブルに接続できる。
せっかくエクスポート機能があるなら、使わない手はないよ」
星くんの表情がパッと明るくなります。
「水木さん。基幹システムとVBAの連携、現実味がありそうです。
一度岩田部長に相談し、了解が得られれば、本格的にスタートしたいと思います!」
「すごいじゃない!
梶田部長から、全面的に協力するように言われてるのよ。
私にも、ぜひ手伝わせてね」
水木さんは食後のお茶を飲みながら、ニッコリと微笑みます。
「え~~、あんたが絡んでくるの!?
……まあ、仕事だからしょうがないか…。
よろしくね、ミズっち」
泉先輩は口を尖らせながら、不満そうにつぶやきました。
食事を終えた星くんと八木くんは、会社の休憩室でコーヒーを飲んでいます。
休憩室のテレビには、メジャーリーグで活躍する日本人選手の姿が映し出されていました。
「八木特製ブレンドには負けるけど、ここの自販機も悪くないだろ?」
「ああ、ちゃんと豆からドリップしてるんだな。
なかなかいけるよ」
ぼんやりとテレビを眺めながら、二人はコーヒータイムを楽しみます。