「今はどーやって、この作業を行ってるんだい?」
「…アルファベット順にリストを並べ替え、プリンタで出力し、上から順に手作業でチェックしてるみたい…」
「人間が手でやってるのかい!?」
「うん」
「この作業の頻度と所要時間は?」
「確認するアイテムが、1オーダーに100~500アイテムほどあるんだ。
週に約10オーダー、1オーダーに1時間かかるとして…週10時間くらいはあててるだろうね」
「週10時間ということは…1日平均2時間も、この"くだらない"作業に貴重な時間を費やしてるのかい!?
今まで誰も、自動化しようという話をしなかったのかい?」
「…いや、いろいろと試したみたいなんだよ…でもうまくいかなかったんだ。というのは…
1つのオーダー表を、複数の人間が作成してるため、データが統一されていないんだ…。
アイテムの品番は基本的に英数字で構成されているんだけど…、大文字と小文字が混在していたり、全角と半角が入り混じっていたり、さらにスペースが混じっていたり…と一筋縄でいかないんだよ…」
「ふーむ…だいたい理解できた。よし、星!こいつを真っ先に業務改善しよう!
おまえの作る"業務システム第1号"に、ふさわしい業務だよ、これは!!」
八木くんは自信たっぷりに、星くんにそう告げたのでした。