星くんが適当なファイルを選択し、[OK]ボタンをクリックします。
すると画面に、次のメッセージが表示されました。
PCの画面を見つめている星くんの体が、プルプルと小刻みに震えています。
「(すっげえええ!!!なんだ、これ!?
…たった1行コードを書いただけなのに、[ファイルを開く] ダイアログボックスを表示させ、
選択したファイルのパスと名前を取得できちゃったよ!!…こんなの、アリか!?)」
星くんの体はまだ震えています。
「八木のいってた、"VBAのすごさ"ってこういうことなんだ。
…おそらく他にも、こんな超便利な機能が山のように用意されてるんだろうなあ…。
なるほど、これなら業務システムが"簡単につくれちゃう"っていうのは、あながちオーバーな表現ではないんだな…」
興奮して鼻息の荒くなった星くんは、八木くんがいっていた他のコード、
"Workbooks.Open"や、"ActiveWorkbook.Close"などについても、同様に調べ始めました。
「(すごい!すごい!なんてこった。VBAって、なんでもできちゃうじゃないか!)」
すっかりテンションの上がった星くんが、VBEに次々とテストコードを作成していきます。
そのとき、星くんは背後に、フッと人の気配を感じました。
「(…ん?…なんだ、また岬さんか…?)」
星くんがふり返ろうとしたそのときです。