「やったあ!八木!できたよ!!」
会社の帰り道、あいさつもそこそこに、星くんは八木くんのマンションに転がり込みました。
「…お、おう、星。…じゃあ早速、作成したコードを見せてくれ」
八木くんはPCの電源をいれました。
「どうだい八木?ちゃんと動いているだろう!?」
VBEに会社で作成したコードを表示させ、星くんがたずねます。
「…う、うん。おどろいた。
星、おまえはもうレベル1じゃないよ…今日からレベル2に格上げすることにしよう。
この短期間にたいしたもんだ…」
八木くんは素直に、星くんの成長をほめたたえました。
「今回、このマクロを作らせたのにはちゃんと理由がある。
前回作ったシステムの核になるマクロ、あのマクロをシステムの中でより効率的に使うために、
このマクロがどうしても必要になるんだ。
星、今回はおもしろいぞ。なんたってこのマクロから、前回のマクロを呼び出すんだからな」
「ええっ!マ、マクロからマクロを呼び出すなんて…そんなことできるのかい?」
八木くんはメガネをクイッと持ち上げ、自信満々に答えました。
「もちろんできるとも!
…というより、これができるからVBAは"便利な"プログラミング言語なんだぜ。
星、今回はきっと、おまえのVBAに対する考え方が大きく変わるはずだ。
目からウロコが落ちまくっちゃうこと、請け合いだぜ。保証するよ」
八木くんは、メガネの奥をキラキラと輝かせながら、熱弁をふるうのでした。