星くんは、八木くんの作るプログラムに興味シンシンです。
「できた!こんなもんでいいだろ」
八木くんは、次のプログラムを完成させました。
Sub AddTestData()
Dim i
For i = 1 To 20000
Range("A" & i) = "DATA" & i
If Int(Rnd * 10) = 0 Then
Range("A" & i).Font.ColorIndex = 3
End If
Next i
End Sub
星くんが、八木くんの作ったプログラムをのぞき込みます。
「俺の作ったプログラムに、似ているね」
「うん、おまえの作ったプログラムとほとんど変わらないよ。
このプログラムは、まずFor…Nextステートメントの中の、"Range("A" & i) = "DATA" & i"で、DATA1からDATA20000までの文字列を、ワークシートのA列に作成していく。
次にIfステートメントの条件、"Int(Rnd * 10) = 0"で、0から9までの乱数を作成、その値が0になったときだけフォント色を赤に変更していくんだ」
「乱数?」
「コンピュータの中のサイコロだよ。
この場合、0から9まで10個の数字が書き込まれたサイコロがあると思えばいい。
このサイコロが0の目のとき、つまり10回に1回の確率でフォント色を赤に変更するよ」
「なるほど…。乱数かあ…」
星くんが、腕を組んでうなずきます。
「業務のプログラムではめったに使わないから、詳しい解説はしないけどね。
こうやってテストデータを作るときに利用すると便利だよ。
あ、あと、例のExcelでゲームを作ってる変わった人たち。あの人たちには、必須の命令だよ」
八木くんは笑いながら[F5]キーを押し、プログラムを実行させました。
少し待つと、プログラムの実行中を示す砂時計のカーソルが、通常の表示に戻りました。
「よし、できた!」
「え!?もう??」