はじめまして!八木です!!
「は、はじめまして!八木です!!
……あの…岬さんは……、"Select Case"と"ElseIf"、どちらが好みですか!??」
「はあ!?」
岬さんが怪訝そうな顔をします。
「Select Caseですけど………」
「き、奇遇ですね!!僕もSelect Case派なんです…!!」
「(何、このタラコくちびる……)」
岬さんは、ドン引きしています。
「と、とにかく星さん!
明日から一緒に、VBAエキスパートの勉強をやりますから、勝手に帰っちゃダメですよ!
……じゃあ、あたしはこれで」
きびすを返して立ち去っていく彼女を見送りながら、八木くんは興奮した口調でまくしたてます。
「お、おい!あの子が例の、岬って子かい?
めちゃくちゃカワイイじゃないか!?」
「へ?…そ、そーかい?
………悪かったな八木、変な邪魔が入って…。
さ、戻ってイベントプロシージャの続きをやろうぜ」
「……そっかー。彼女が、岬さんかあ……」
八木くんは上の空の様子で、彼女の後姿を見つめていました。