一括チェック機能って…
「一括してチェックするということは、規格が入力されている分だけ繰り返し処理をするということか。
チェックするとは、入力された規格が一覧表に、"存在するかどうか"を判定するということだよな…。
これって、規格入力フォームの"UserForm_Initialize"プロシージャが、流用できるんじゃないか?」
星くんは腕を組んで、画面とにらめっこをしています。
「…そうだよ。
"UserForm_Initialize"では材質に応じた規格を、リストに一覧表示させていた。
…ということは、コード内ですべての規格に一度アクセスしてるんだ。
ならそのとき、"入力された規格がその中にあるかどうか"を判定すればいい。
…これと、よく似た処理をどこかでやったような…」
星くんは、記憶の糸をたどっていきます。
「"オーダー表 追加アイテム確認システム"だ!…思い出した。
あのシステムでは、新オーダーで追加になったアイテムをループで探し、チェックしてたっけ…。
あれと同じことをやればいいんだよ!」
星くんの胸がドキドキと高鳴ります。
「マクロの呼び出しは、どうしよう?
オーグチさんは、俺にまかせると言ってたな…。
規格のチェックだから、見出し行の"規格"セルをダブルクリックしたときに、
チェックするのはどうだろう?」
「うん、それがいい!
チェックする処理は今後、寸法や重量など他の項目にも増えていくかもしれない。
そのたびにマクロのボタンを追加していたら、画面がボタンだらけになっちゃうよ。
イベントプロシージャならダブルクリックされたセルで、条件分岐するだけだから、追加も簡単だ!
…よし、それでいこう!」
星くんはスーッと息を吸い込むと、鬼のようにコードを入力し始めました。
カタカタカタカタ…。
小一時間もすると、コードが完成していました。